30秒まとめ

  • 面会交流は離れて暮らす親と子どもが交流する取り決め
  • 判断基準は「子の福祉(子の利益)」。親の権利より子のための制度
  • 相手が応じない場合も、調停・審判・履行勧告で実現を求められる

1面会交流とは?子どものための制度

面会交流とは、離婚や別居によって子どもと離れて暮らすことになった親(非監護親)が、子どもと定期的に会って交流することをいいます(民法766条)。面会交流は「親が子に会う権利」であると同時に、子どもが両方の親から愛情を受けて育つための、子どものための制度と位置づけられています。そのため、あらゆる判断は「子の福祉」を最優先に行われます。

2面会交流の決め方

段階 内容
①協議 父母の話し合いで頻度・方法を取り決める
②調停 まとまらない場合、家庭裁判所の面会交流調停で話し合う
③審判 調停でも決まらない場合、裁判所が子の福祉の観点から定める

離婚時には、離婚そのものや親権・養育費とあわせて、面会交流の取り決めをしておくことが推奨されます。口約束ではなく、書面(できれば公正証書や調停調書)に残すと後のトラブルを防げます。

3取り決めておくべき内容

面会交流で決めておきたいこと

  • 頻度(例:月1回、隔週など)
  • 1回あたりの時間・宿泊の可否
  • 場所・受け渡しの方法(誰が送迎するか)
  • 連絡方法(日程調整の手段)
  • 学校行事・長期休暇の扱い、プレゼントや電話・オンラインの可否

4面会交流が制限・禁止されるケース

面会交流は原則として実施が望ましいとされますが、子の福祉に反する事情がある場合には、制限・禁止されることがあります。

面会交流が認められにくい主な事情

  • 非監護親による子への虐待・連れ去りのおそれがある
  • DVがあり、面会が子や監護親の安全を脅かす
  • 子ども自身が明確に強く拒絶している(年齢・理由を考慮)

なお、「相手が嫌いだから」「養育費を払わないから」といった親側の感情や金銭問題は、面会交流を拒否する正当な理由にはなりにくい点に注意が必要です。

5相手が面会交流に応じないときは

取り決めたのに相手が面会交流に応じない場合、次のような手段があります。

応じてもらえないときの対応

  • 面会交流調停:あらためて家庭裁判所で取り決める
  • 履行勧告:裁判所から相手へ、取り決めを守るよう促してもらう
  • 間接強制:取り決めが具体的な場合、不履行に金銭の支払いを課して履行を促す

ただし、子どもの気持ちを無視した強引な実現はかえって逆効果になることもあります。子の負担に配慮しながら、段階的に交流を回復していく視点が重要です。

6面会交流と養育費は別の問題

「面会交流させてもらえないから養育費を払わない」「養育費を払わないなら会わせない」というのは、いずれも認められません。面会交流と養育費は、それぞれ子どものための別々の取り決めであり、一方を理由に他方を拒むことはできない、と考えられています。

7よくある質問

面会交流の頻度はどれくらいが一般的?

月1回程度とする取り決めが多く見られますが、法律で決まった回数はありません。子どもの年齢や生活リズム、これまでの関係性に応じて、無理のない頻度を柔軟に決めることが大切です。

子どもが「会いたくない」と言ったら?

子どもの意思は重要な考慮要素ですが、監護親の影響で本心と異なる発言をしている場合もあります。年齢や理由、背景を踏まえて慎重に判断されます。対応に迷う場合は弁護士へご相談ください。

遠方に住んでいても面会交流はできる?

可能です。移動の負担を踏まえ、回数を調整したり、宿泊付きの面会や電話・オンラインでの交流を組み合わせたりするなど、実情に合わせた方法を取り決めることができます。

面会交流でお困りの方へ

面会交流は、子どもの気持ちに配慮しながら、実現可能で具体的な取り決めを作ることが大切です。当事務所では、取り決めの作成から、応じてもらえない場合の調停・履行勧告まで、子の利益を第一にサポートします。
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8まとめ

この記事のまとめ

  • 面会交流は子どものための制度(判断基準は「子の福祉」)
  • 頻度・時間・場所などを具体的に、書面で取り決める
  • 虐待・DVなど子の福祉に反する事情があれば制限される
  • 応じない相手には調停・履行勧告・間接強制
  • 面会交流と養育費は別問題

面会交流は、離婚後も子どもが両親の愛情を感じて育つための大切な取り決めです。感情的な対立を避け、子どもの利益を中心に整えていくために、弁護士のサポートをご活用ください。